Midori Nishiura
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春夏秋冬
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お茶の水女子大学リーディング大学院推進センターにて集中講義を行いました。

2016年7月28日

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二科目で教壇に立っているうちのひとつ、今回は、「グローバルリーダーのための国際教養」講義。
「みがかずば」の精神に基づきイノベーションを創出し続けているのが、お茶の水女子大学です。
その一環として、私が担当する「理工系グローバルリーダーの育成」という大学院生のためのプログラムでは、博士前期課程・後期課程を一貫した教育体制「グローバル理工学副専攻」といい、主専攻の異なる学生たちが、副専攻を共に学ぶ機会です。それらは、すべて英語で講義します。
社会に変革をもたらす人材へと成長してほしいという学長の理念のもと、発信力やコミュニケーション能力に長けた、世界に羽ばたく女性グローバルリーダーに成長してくれればと、情熱を持って指導しています。

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ヒノキ新薬の阿部武彦会長より提供していただいた資料をもとに、高野山に眠る戦没者・特攻隊を中心とした方々の慰霊碑、そしてそこに彫られた碑文、『昭和殉難者法務死追悼碑』について取り上げました。当然、『東京裁判』についても、みんなで考え、それぞれの意見を英語で発表してもらいました。

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その流れでといいますか、市ヶ谷記念館見学のため、防衛省に学生たちを連れて行きました。生まれる前のことにも目を向け、考える機会が持たれるべきと思います。私の論説を押しつけるのではなく、それぞれが何がどのような真実、事実なのかを見極め、様々な考えに思いを馳せるという形が、初めの一歩と考えます。
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作家の三島由紀夫さんが自決したことで有名になった建物ですが、この市ヶ谷記念館には、歴史が刻まれているだけでなく、貴重な資料もたくさん所蔵展示されています。広報課の方から、たいへん丁寧に詳細な説明をしていただきました。学生たちと記念撮影。

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第二次世界大戦時に撮った、群馬県特別大演習写真。ガラスが反射してよく見えませんが、3800人の写っているとのこと。整列するのに、何時間もかかったそうです。

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戦時中の防空壕跡。焼夷弾に怯えながらこんな小さな穴に押し込められていたのですから、計り知れない苦労です。

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三島事件の折に日本刀によってついた扉の傷跡。ちなみに、昨年の講義では、今回とはガラッと違う設定を提供。学生たちと歌舞伎座をたずね、歌舞伎を鑑賞して、私からの解説、学生それぞれの感想を英語で発表しました。

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その流れで、防衛省となりの市ヶ谷グランドヒル喫茶で、篠田 了さんを特別講師として迎えて、お話しをいただきました。篠田さんは、熊本県1区代表の衆議院議員、木原 稔先生の秘書官ですが、御爺様が、三島由紀夫さん、田中角栄さんの弁護をされた弁護士さんなのです。当時の社会風潮や一部の新聞の論調を考えると、勇気、気骨あふれれる方だったに違いありません。学生たちは、滅多に聞けない貴重なエピソードを真剣に聞き入っていました。
お忙しいのに駆けつけてくださった篠田さんに、感謝!

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