Midori Nishiura
ALL SEASONS
春夏秋冬
frame

ローマにあるドーリア・パンフィーリ美術館を満喫。

2015年10月13日

Pamphili4

ドーリア家は、15世紀に遡る古い名家ですが、18世紀に入ってからジェノヴァよりローマに下ったパンフィーリ家と統合、宮殿を建てました。パンフィーリ家の初代は、16世紀に遡ります。両家が一緒に立てた宮殿が、現在の美術館です。パンフィーリ家は、ボルゲーゼ家とも血縁関係にあるのが興味深いですね。両家とも、偉大な美術コレクターでした。
この美術館が、どうして小さな宝石のように輝きを失っていないかというと、先祖伝来継がれてきた家訓で、なにがどうでも収集した美術品は手放してはならぬということを、今まで守り抜いてきたからです。ということは、絵画や彫刻のすべては、本物だということ。これが、たいへん貴重なことです。建物自体は、修復が必要なところも多々あるものの、中身は本物、オリジナルの名画がひしめいています。 ベラスケス、カラヴァッジオ、ラファエーロ、ティッツィアーノ、ベルニーニなどなど・・・、当時の一流芸術家たちの作品ばかりです。それにしても、よく集めたものです。

FullSizeRender
廊下(ギャラリー)が四方を囲むようにあり、そこからまた別の廊下が・・・。壁から天井に至るまで、所狭しとばかりに至る所に絵画や彫刻が飾ってあります。多くの没落貴族がパラッツォ(小宮殿)を公開していますが、飾られている美術品のすべてがコピー、レプリカ、というところもあります。なので、ボルゲーゼ美術館とパンフィーリ美術館は、本物に出会える、当時を味わえる数少ない空間でしょう。

frame
shadow