Midori Nishiura
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お茶の水女子大学 リーディング大学院推進センター リベラルアーツ講義で学生たちと歌舞伎観劇しました。

2015年2月12日

歌舞伎座外で

今年、創立140周年を迎えるお茶の水女子大学にて、平成26年度前期の「グローバルリーダーを目指す人のための必至歴史」講義に続き、後期は、「グローバルリーダーを目指す人のための必至国際教養」講義では、その一環として、歌舞伎観劇、ティータイム、ディナータイムの中で、心構え、たしなみ、自国の文化を知ることによって異文化に対しては・・・等々、それぞれの専門分野を超えたところで不可欠な世界で通ずる日本の品格を考える講義を、数回に分けていたしました。

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観劇後、まさに感動冷めやらぬうちに、歌舞伎座近くのティーサロン、日東コーナーに移動して観たばかりの歌舞伎について講義。学生たちには、自発的なプレゼンテーションもしてもらいました。因みに、私の講義はすべて英語で行われています。隣に立っているのは、竹田店長。美味しいチャイとお菓子を用意してくれました。日東コーナーは、美味しい紅茶でも名高い日東紅茶の直営店です。
余談になりますが、昔から歌舞伎大ファンですが、松竹の故永山社長に請われて、国際広報歌舞伎担当という、当時では珍しい役職について、世界のVIPとご一緒しながら歌舞伎の解説、PRを担当していた時代がありました。大昔?のこと!中でも、懐かしいのは、オランダのヴィレム皇太子殿下(現国王)が来日されたときです。当時、親しく交流していたオランダ大使夫妻からの依頼で、殿下を色々なところにご案内する役に与かりました。歌舞伎を真っ先に!と考えたのは言うまでもありません。おしのび来日でしたので、二人で歌舞伎座へ。SPさんは気づかない程度の距離に。いざ、観劇最中にいろいろ話しかけていらっしゃる殿下と、ついジョークの応酬になってしまい盛り上がりすぎて、前のお客様から、当然ながら「しっ」と、叱られてしまいました。お互い顔を見合わせて笑いをこらえたのを覚えています。幕間に貴賓室で同時反省?しながら、殿下からの様々なご質問を、オペラを引用したりしながら御答えしたものです。英語では、ご説明するときに長く、回りくどい説明を避けて、一言ふた言で表すように心がけました。蛇籠、引っ張りの見得、あてぶりや生酔いといった歌舞伎独特の言葉でも、楽しく学んでいただけるように、英訳を工夫したものです。そうした”訓練”がありましたので、学生たちにも歌舞伎ファンになってもらえるように、ユーモアを交えながらの講義コミュニケーションを展開しました。

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ティータイムがディナータイムになり、引き続きの講義は、ディナーを共にしながら。みんなで、歌舞伎座近くの銀座松竹スクエア2階、カフェ・セレに移動。

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カフェ・セレ内での講義風景。全員が写っていませんが、男性がちらほら見えるのは、総研大学大学院と連携体制を組んだからです。彼氏同伴ではありません(笑)。何故、会食をしながらの講義なのかというと、次のことがいかに重要かということを実践しながら指導するためです。
遊んでいるわけではありません(笑)。いかなる文化背景の人とでも、食事中はだんまりではなく、あらゆる人の様々な話題に興味を示し、タイムリーに相槌を打ちながら会話が続くような質問を投げかけて、興味を持っていますよということを感じてもらう、そして、お互いがいい気分でコミュニケートできるように誘導することによって、会話は盛り上がり、時には相手も気づかないうちに本音を語りだし、言うつもりのなかった話まで引き出してしまうくらいのコミュニケーション術(能力)があれば、たいへん有利です。たとえ専門分野に秀でていても、それだけでは世界で際立つ活躍をするのには不十分だということを教えるためです。上記ができたうえ、ユーモアのセンスに溢れていたら、鬼に金棒です。おいそれとできなくても、そうしたことを意識して、念頭に置きながら努力を重ねてみる大切さ、場数を踏めば、最初はぎこちなく、たとえ得意ではなくても、慣れてスムースになってくるものです。
学生たちの即行適応能力に嬉しい感銘を受けました。

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カフェ・セレの大階段で記念撮影。右端前方が、高橋店長。サービス満点でした。中央に私。

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マグロのカルパッチョからはじまり、パスタはペペロンチーノ、お魚料理、お肉料理、デザート。コーヒー、紅茶、ハーブティー。ソフトドリンクは好きなものをいいだけ。美味しかった、天井が高くて気持ちがいい等々、学生たちからポジティブなコメントが寄せられ・・・。
資生堂パーラーで鍛えたシェフが腕を振るってくれました。
映画関係者の来店も多いとか。マーティン・スコルセッシ監督や、ハリウッド映画俳優たちが来店時にサインした椅子もありました。

お茶大リベラル

こちらは、お茶の水女子大学内での、ある講義日の様子。課外授業は全体からしたらほんの二日ほど。日頃は、このように本学内で講義しています!

cafe serre: cafeserre.com

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お茶の水女子大学 リーディング大学院推進センターのニュースレター、ブーケBouquetに、私の講義についてのエッセーが掲載されました。

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グローバルリーダーのための歴史(国際関係も含む)と、国際教養(コミュニケーションも含む)の講義の中身のほんの一部が載っています。

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英語版も発行されています。ちなみに、私の講義は、すべて英語で行われています。

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日本の立場、近代歴史、戦前戦後の日本、これからの日本のあり方(憲法や原爆なども含む)などについて、それぞれの考えを英語で発信できるように教えています。

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